2016-04-26

no title

芸能人がSNSで義援金を送る旨のツイートをしたら、「もっと金あるだろう」とか「売名だ」などと大炎上するそうです・・・。
このような人々は、震災に対する義援金と24時間テレビの募金を混同してるのかも。

24時間テレビでは、小銭の入った募金箱を持って会場に駆けつけて1曲歌うみたいな流れが決まり事になってますが、あれは番組のスタンスとして“小さな愛(小銭)がたくさん集まって大きなチカラ(大金)になりました~”という基本ベースがあるです。

ブランド品に身を包み、高級外車でさっそうと会場へ乗り付けた華やかな芸能人が、ジュラルミンケースから取り出した札束を置いて去っていくとか、スーツの内ポケットから小切手を出して置いていく、というような画を想像すると、芸能人らしい圧倒的な華があってカッコ良いですが、残念ながら番組の空気には合わない。

芸能人とは言えど庶民と同じスタンスで参加して欲しいという、番組の基本ベースに合わせた演出の1つとしての募金箱(小銭)であって、おそらくは事務所主導だったりするのだろうと思います。

それに、その芸能人のファンへ募金熱が伝染する効果が少なからずあるとすれば、札束よりも小銭のほうが募金のハードルは下がるし、最終的な募金額という結果だけを考えれば効果的かも。

「黙して募金すべし」みたいな美徳が正しい行為だとされるような風潮もありますが、俯瞰で捉えてみると、その単独行動だけで知名度を有効活用せず終わらせてしまう行為が正しいのかどうか・・・そこは難しいところです。


しかし今回のような震災に対する義援金は違う。

100歩譲って売名だったとしても、500万は500万で1000万は1000万なりの金額に比例した救済になる。
資産1億持ってる人の1000万だろうが、資産10万の人の1万だろうが、結果はその義援金の額に比例するわけです。

義援金は、被災した人々の助けになったかどうか、その結果こそすべて。

気持ちなんて形の無いモノは、何の救いにもならない。
何よりも形あるモノ(物資や義援金)ありきで、気持ちはそこについてくるおまけです。
おまけは、あると嬉しいけど無くてもいいもの。
東北の際の江頭2:50のエピソードみたいなものは、大当たりなおまけということになるんですが。

結果を早い段階で生み出すためには、その行動スピードも大事です。
だとすれば、芸能人がSNSで義援金報告することは、見ているファンに対して義援金の輪を早い段階で広げるという部分で有効かもしれません。
義援金の額を公にすることが軽くダサいことは大前提としても。

結果を見ずして、その過程の初歩段階に低レベルなツッコミを入れるような連中の行動は、超個人的な自己満足のウサ晴らしになるだけで、被災した人々の救いには全くならない。


こうして改めて言われずとも、火をつける人々はそんなこと百も承知でしょう。
そんなことわかってて、冒頭に書いたような炎上を起こす根本的な気持ちには“ねたみ・ひがみ”があるように思います。

金に余裕がない、仕事がつらい、愛する恋人・家族がいない、一緒に心から楽しめる友達がいない。
そんな日常を満たされぬ人々が、500万や1000万という高額な義援金を送ることのできる一見華やかに満たされた感の漂う芸能人をねたみ、ひがんでるんですね。

他者を否定することで己こそ正義とウサを晴らしてるようですが、その行為が周りからは「ひがんでる」「ねたんでる」と映ってることに気付いていないという、残念が過ぎるダサさ・・・。
義援金の額を公にすることを軽く上回るダサさです。


話をぐ~っと遡れば、以前に世間を賑わせた不倫の芸能ニュースもそう。

あまりにも自分と距離のある無関係な芸能人に対して“不倫はダメ”みたいな正論を振りかざすことって、冷静になって考えるまでもなく異常だと思わざるを得ない。

何ら実害の無い余所の庭での出来事に関心を持つことは異常だし、当人にしてみたら大きなお世話です。

“妻の身になると許せない”などと、見ず知らずの女性にそこまで感情移入出来る人もいたようですが、そんな人は今頃きっと地震の被災を疑似体験して食事も喉を通らず痩せ細ってることでしょう。
実際は今もスナック菓子食べながら芸能ニュースをチェックしてるんでしょうが。

不倫がテーマのドラマが昭和の時代から高視聴率を叩きだすのに、不倫の芸能ニュースがあれほどバッシングを浴びるという、同じメディアによって取り上げられる不倫ネタにも関わらず両極端な反応が生まれることには訳があります。
不倫ドラマは見るのに、不倫の芸能ニュースに対しては牙をむく人種を絞ってみましょう。

まず男性は皆無だと思うのでカットしていいでしょう。
よく言われることですが、男として原始的にある欲求として不倫を否定できないから。
ちょっと身銭があって、時間的・体力的な余裕のある健康男性であれば、バレなければ不倫したいという人は全然いると思います。

では女性を絞り込みます。

リアルタイムで不倫してる人は当然ながらカット。
自分もやってるんだから人のこと言えませんものね。

愛する恋人がいる人、旦那に愛されてる人もカット。
結局、人は自分が満たされていれば周りの雑音は気にならないものです。
他人に四の五の言う気が起きないぐらいに自分が恋愛において恵まれてると、赤の他人の恋愛など知ったことでは無い。

となると残るのは・・・

愛してくれる恋人がいない、もしくは旦那との愛が冷めている、かと言って不倫ドラマに出てくるような若いイケメンと不倫できる容姿も持ち合わせていない。

要は、愛に満たされぬブサイクな女性の“ねたみ・ひがみ”ということになります。
かなり痛いところにメス入れた仮説ですが、いかがでしょう?


芸能人のSNSやゴシップやニュースに対する大炎上なんて、その根本的なところは、満たされぬ日常に対する不満を、自分にないモノを持つ恵まれた人(カウンターの返って来ない距離のある人)に対して“ねたみ・ひがみ”を込めてウサを晴らしてるだけ。
そんなマッチ1本の些細な火種が、集まりに集まって大火事になってるだけ。

スルーしたら終いな話ですが、そんなウサ晴らしの常習犯が多くなると問題。
ウサを晴らすネタを探すためにネットニュースをチェックするようになってる中毒患者は多いと思います。

己を正義だと勘違いしてしまうそんな行為の中毒になってしまうと、ネット上だけでなくリアルな社会での人間関係でも、自己中心的で協調性を欠いた行動や言動で問題を起こすようになるでしょうし、そんな人々を放置してしまうと国民全体の質も下がり、大げさでなく国益に悪い影響を与えると思います。

時代についていけない頭の固い政治家の方々にも、法整備の追い付かぬ深刻な現状をきちんと勉強していただいて、そろそろ取り締まるべき線引きをつける方向で動き出してもらい、ネットリテラシー水準の高い社会にして欲しいです。

とりあえず現状わたしたちには、火事の匂いに鼻をつまみ、煙が目に沁みるので目をつぶり、煙を吸わないように口をふさぐことしかできませんね。
知りたい情報を知ろうとすれば、何かしらの火事に遭遇してしまうという・・・ホント困ったもんです。